2020
4月27日 · 発売
4月27日 · 発売
A Poor Man’s Life
この世界の悲しみ、傷ついたすべての人を慰めるイ・サンゴルのピアノ曲。少しでも心の慰めになることを願って……
人々は「なぜ生まれたの?」に答えられないまま流れていく。
何もできないまま、いつも辛く忙しいまま流れていく。
流れていくうちに、いつの間にか消える。
荷物が重すぎて振り返れない。ただ流れていく。
長いため息をつく。その音が長く響く。そしてそれもやがて消える。
もともと何もなかったように。
私も流れていく。荷物が重すぎて振り返ることもできない。
長いため息のようなピアノを弾く。そして消える。
ゆっくりと消えていくことを願いながら消える。









楽譜から読み解く音楽
Adagioのゆっくりした大きな呼吸の下で、左手は16分音符を絶えず繰り返します。右手はより長く音を保ち、フレーズの終わりで短く動きます。伴奏の小さな動きと旋律の長い呼吸が共存することが、この楽譜の核です。冒頭で両手をト音記号で記すことも、重い低音より比較的軽い音域から語り始める手がかりです。
15小節目のfでは右手の旋律がオクターブに広がり、左手に長く支える低音が加わります。音量と音域が共に拡大し、それまでの反復が別の重さを持ちます。反復とコーダを経て再びmpの細い質感に戻り、Amの和音の後に休符を残します。作曲者のいう長いため息のイメージは、続く短い伴奏と引き延ばされた旋律の間隔から考えられます。